写真は真実を写さない、というけれど。
こんにちは。世田谷の撮影スタジオ「 Studio Heartbeat 」代表チカザワです。
本日は後日撮影予定の撮影備品の搬入とテスト撮影のためにクライアントがスタジオにいらっしゃいました。
その際、色々とライトテストをしてたのですが、同じ照明などのセッティングでも「iPhoneで 試しに撮ってみたほうが雰囲気がいい」という場合が最近多いですね。
というのも、それ、iphoneの最新機種はもう、写真というよりはいくつかのレンズで取り込んだ映像を「合成」して絵作りをしているので、ほぼ絵だと思ってもらっていいかも知れません。
何気なく外で逆光で撮ってみたりなんかすると、空が青いまま影の部分もしっかりと明るく見えてたりするのもそれのおかげですね。
「コンピューテーショナルフォトグラフィ」というジャンルなのですが、AI 技術が発達している昨今、これらの進化がすごく、映像の専門家が昔から技術を駆使して成し得ていた成果物を誰しもがその手の中のスマホで再現できる様になっています。
影は明るく、景色は綺麗に、人間は素敵に、勝手にコンピューターが合成・調整してくれるなんて、写真を生業としない人間にとっては非常にありがたいシステムです。
逆に、自分達みたいに写真や映像を撮ることでご飯を食べる人間たちに撮っては悩みの種で、どうやって自分という人間を必要とされるか試行錯誤の日々を繰り返さなければならなくなっているのです。
人間の情緒や感性、センスや気分なんかまで、コンピューターが最適解を出せるようになってしまうと、こわいかな…。
その時に残る人間の強さって…。うー〜ん。
頑張らないと、ですね。
写真は、スタジオ近くの駅の構内を見上げた風景。
こういう、光の差し込み具合、好きです。
Studio Heartbeat 近澤幸司 -チカザワコウジ- 個人作品サイト
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